新年あけましておめでとうございます(+鏡餅の豆知識)

あけましておめでとうございます。2026年になりました。今年も相変わらずですが、頑張っていこうと思います。

新年の抱負を語りたいところなのですが、去年の抱負どころか一昨年の抱負ですら成し遂げていないような体たらくであり、これ以上新たな抱負を背負ってしまうとそのまま押しつぶされてしまいそうなのでやめておこうと思います。

代わりに、新年一発目のブログ記事ということで、今回はこちらについて語っていきます。

鏡餅の写真

鏡餅を買う

こちら、近所のスーパーで買った鏡餅(ミニ)になります。

昨年末、もうすぐ2025年が終わるというギリギリになって購入しました。税込400円くらいだった気がします。正直、このミニサイズの餅に400円払うくらいならお菓子でも買った方が…と結構迷ったのですが、やはり新年の気分というものを少しでも自宅の中で感じたくて、思い切って買ってしまいました。

基本的に一人暮らしをしていると、こういった季節のイベント事とは無縁の生活になりがちです。街中がハロウィンで沸き立っていようが、クリスマスに華やかなイルミネーションがきらめいていようが、ツリーも何もない自宅にはそういった空気が入り込む余地は一切ありません。一度帰宅してしまえば相も変らぬ自分の部屋で食って寝るという普段のルーティーンを繰り返すだけです。

そういった世間との隔絶に嫌気が差すと、正月くらいは巷の浮足立った雰囲気を自宅にも持ち込みたいという気分になって――すなわち、店先の門松や玄関に並んだ注連飾りを家にも持ち帰りたくて――、突然鏡餅を買うという奇行に及んでしまうものと考えられます。

あるいは、正月の鏡餅というのが日本の伝統文化であるというのも理由の一つかもしれません。最近、芥川を含む日本の近代作家の作品を少しずつ読み進めているのですが、読んでいるうちに日本的なもの、伝統的なもの(日本建築、床の間、和菓子、等々)に対する憧れが自分の中で以前よりも強まってきているのを感じています。その結果、古くから伝わる伝統行事というものをより大切にしたいという気持ちが働いたのかもしれません。(そしてこの傾向は、反近代≒反西洋とも表裏一体なので、結果的にクリスマスやバレンタイン・デーへのさらなる軽視に繋がっているのですが…。このテーマについては、いずれ詳しく書きたいと思っています。)

いずれにせよ、現在僕の部屋の一角にはこのミニ鏡餅が小さいながらも鎮座しています。が、如何せんあまりにも小さいので、その存在を忘れることも多く、正月気分を運んで来てくれているのかは甚だ疑問が残るところです。

鏡餅の歴史

実家にいた時は考えたこともなかったのですが、久しぶりに眺めてみると、鏡餅というものは結構不思議な形です。餅を段々に重ねて最後にミカンを乗せるという梶井基次郎スタイル(あちらはレモンですが)には、多少の滑稽さすら感じます。

そこで、鏡開きの日を調べるついでに、鏡餅の歴史についてもネットで軽く調査してみました。

「鏡餅」という言葉は平安時代からあったと伝えられています。当時は「餅鏡」と呼ばれていましたが、「餅」と「鏡」がいつしか逆になって「鏡餅」と呼ばれるようになったようです。当時、鏡は手に入りにくく貴重でとても不思議な存在でした。その鏡に心を写すことによって歳神様(家々に新年の幸せをもたらすために、高い山から降りてくる神様)にご降臨いただけると考え、歳神様へのお供えとして用意されたのです。

引用:鏡餅の由来は平安時代にあった!いつ、どこに飾る?鏡開きの方法もご紹介

鏡餅の歴史は古く、平安時代まで遡るそうです。戦後生まれの恵方巻きや平賀源内が仕掛けた(諸説あり)土用の丑に比べると、中々「由緒正しい」行事ではないでしょうか。

源氏物語にも「歯固めの祝ひして、餅鏡をさへ取り寄せて」という記述があるそうです。(ちなみに「歯固めの祝い」というのは、天皇に硬い食べ物を献上して、歯の健康とそれによる長寿を願ったという行事だそうです。その中に固くなった餅も含まれていたのでしょう。それを天皇がバリバリ食った……のかどうかはわかりません。)

ただし、現在のような供え方になったのは、室町時代に入ってからのようで、同じ頃に誕生した「床の間」に鏡餅を飾るのが一般的だったそうです。これが江戸時代に入るとさらに庶民の間にも広がって…という流れになるのでしょう。

今回調べるまで改めて考えたこともなかったですが、確かに餅なのに「鏡」というのは結構不思議です。しかし、昔の銅鏡のような神具としての丸鏡を思い浮かべると、丸い形の餅と結びつけるのも納得できる気がします。

また、餅を二つ重ねる由来については、陰と陽、月と日を表しているという意味合いがあるそうです。他にも、餅を重ねることと「年を重ねる」という意味を引っ掛けているという解説もありました。(まあ、こういうのは後から何とでもこじつけられそうですが…)

それと訂正しなければいけないのですが、鏡餅の上に載っているあの果物はミカンではなく橙(だいだい)というそうです。(知らなかった…)家や子孫が「代々」続いていくように、という語呂合わせで縁起が良いとのこと。

橙、スーパーで買ってみようかなと思ったのですが、どうやら酸味が強くて生食には不向きなそうです。手に入りにくいということもあって、現在はミカンを乗せるのも一般化しているよう。

その他に個人的に驚いたのは、餅の上に伊勢海老を乗せるスタイルもあるということです。

伊勢海老が乗った鏡餅と桃太郎

元々武家の間で広まったようで、今も地方によってはこちらが一般的な所もあるようです。かなりインパクトがあります。(ちなみに上の画像は、ウィキペディアで見つけた勝川春亭による浮世絵です。鏡餅にしっかり伊勢海老が乗っています。前にいるのは桃太郎だそう。)

このように、鏡餅の上に乗せるものは案外自由なのかもしれません。推し活をしている方は推しの缶バッジでも乗せてみたらいいんじゃないでしょうか(適当)

おわりに

鏡開きは1月11日とのことです。その日まではこのミニ鏡餅と共に過ごそうと思います。本年もよろしくお願いいたします。

鏡餅の上にヒキガエルが乗ったイラスト